平行線と角・合同 ― 「等しい」と言い切るための根拠
まず、身近なところから
中 1 では「対頂角は等しい」「平行線の錯角は等しい」を学んだ。中 2 ではそれを 道具として使い、複雑な図の角を求めたり、「2 つの三角形はぴったり重なる(合同)」と 証明 したりする。
「なんとなく同じに見える」ではなく「この理由で等しい」と言えるようになる単元。
角の道具箱(中 1 の復習)
| 道具 | 内容 |
|---|---|
| 対頂角 | 等しい |
| 平行線の同位角・錯角 | 等しい |
| 三角形の内角の和 | 180° |
| 三角形の外角 | となり合わない 2 つの内角の和 |
| n 角形の内角の和 | (n − 2) × 180° |
| 多角形の外角の和 | いつでも 360° |
補助線 ― 平行線の間の折れ線
平行な 2 直線 ℓ、m の間で折れ曲がる線の角 x を求める。
────────────────── ℓ
╲ 30°
╲
● x ← 折れ点
╱
╱ 40°
────────────────── m
折れ点を通って ℓ に平行な線をひく(補助線)。すると x は上下 2 つに分かれ、上は ℓ との 錯角 で 30°、下は m との錯角で 40°。
x = 30 + 40 = 70°
補助線は「等しい角を作り出すための線」。平行線と交わる線を見たら、まず錯角・同位角を探す。
多角形の外角
例 1 正八角形の 1 つの外角 → 360 ÷ 8 = 45°
例 2 内角の和が 1080° の多角形は何角形? → (n − 2) × 180 = 1080 → n − 2 = 6 → 八角形
三角形の合同条件 ― 3 つの情報で決まる
2 つの三角形が ぴったり重なる とき 合同 といい、△ABC ≡ △DEF と書く(対応する頂点の順に)。
6 つの情報(辺 3 つ・角 3 つ)を全部調べなくても、次の 3 つ がわかれば合同と言える。
① 3 組の辺 がそれぞれ等しい
╱╲ ╱╲
╱ ╲ ╱ ╲ 3 辺が決まれば形は 1 つ
╱────╲ ╱────╲
② 2 組の辺と その間の角 がそれぞれ等しい
╱╲ 角をはさむ 2 辺
╱● ╲ → 残りの辺が自動的に決まる
╱────╲
③ 1 組の辺と その両端の角 がそれぞれ等しい
╱╲ 辺の両端の角
╱ ╲ → 2 本の線の交点が決まる
●────●
「間の角」「両端の角」が大事。 「2 組の辺と 1 つの角」でも、その角が間にないと合同とは言えない(別の三角形ができることがある)。
例 3 AB = DE、BC = EF、∠B = ∠E → ∠B は AB と BC の 間の角 → ②
例 4 BC = EF、∠B = ∠E、∠C = ∠F → ∠B と ∠C は BC の 両端 → ③
証明の形
[仮定] わかっていること(AB = DE、…)
↓
[根拠] 合同条件・定理(2 組の辺とその間の角が…)
↓
[結論] △ABC ≡ △DEF、だから ∠A = ∠D
「仮定 → 根拠 → 結論」の順に書く。使う根拠は上の道具箱と合同条件だけ。
練習してみよう
- 三角形の内角が 35° と 65°。3 つ目の頂点の外角 → 100°
- 平行線の間の折れ線、ℓ との角 25°、m との角 50° → x = 75°
- 正十二角形の 1 つの外角 → 360 ÷ 12 = 30°
- 内角の和が 900° → n − 2 = 5 → 七角形
- AB = DE、BC = EF、CA = FD → 3 組の辺がそれぞれ等しい
よくある間違い
- × 折れ線の角を 180 − 30 − 40 とする → 補助線をひいて 錯角の和 70°
- × 「2 組の辺と 1 つの角」で合同と言う → 角は 間の角 でないとだめ
- × 内角の和から n を出すとき 1080 ÷ 180 = 6 を答えにする → 6 は n − 2。n = 8
- × △ABC ≡ △EFD のように頂点の順を崩す → 対応する順 に書く
練習の前に
外角、折れ線の角、正多角形の外角、内角の和から何角形か、合同条件(4 択)が 20 問。
角は整数(° は書かない)。合同条件は「どの辺・角がわかっているか」を図に書いてから選ぶ。