文字式 ― 数の代わりに文字を使う
まず、身近なところから
1 個 x 円のパンを 3 個買って、150 円のジュースを 1 本。代金は「x × 3 + 150」円。
小学校でも x は使ったが、中学では 書き方のルール が決まり、式どうしを計算 できるようになる。
文字式は「まだ決まっていない数を、決まっているかのように扱う道具」。方程式・関数・図形の証明、この先の数学は全部これの上に乗っている。
書き方のルール
| ルール | 例 |
|---|---|
| × は書かない | 3 × x → 3x、x × y → xy |
| 数字を前、文字を後ろ | x × 3 → 3x(x3 とは書かない) |
| 1 は書かない | 1 × x → x、(−1) × x → −x |
| 同じ文字のかけ算は累乗 | x × x → x² |
| ÷ は分数にする | a ÷ 3 → a/3() |
なぜ × を書かないのか: x と × が見分けにくいから。そして「3x」と書くだけで「3 倍の x」が一目でわかる。
項と係数 ― 式を部品に分ける
は「3x」と「−5」の 2 つの部品でできている。この部品を 項 という。
3x の「3」を 係数 という(文字に何をかけているか)。
3x − 5
└┬┘ └┬┘
項 項 ← 符号ごと 1 つの項(−5 は「マイナス 5」という 1 つの項)
3 = 係数
同類項 ― 同じ文字の項だけまとめられる
3x + 2x は「x が 3 個と x が 2 個」→ 合わせて x が 5 個 → 5x。
文字の部分が同じ項を 同類項 といい、係数どうしをたし引きしてまとめる。
3x + 2 はどうか。「x が 3 個」と「ただの 2」。りんご 3 個とみかん 2 個を「5 個」とは言えるが「5 りんご」とは言えないのと同じ。まとめられない。
例 1: 5x − 2 − 3x + 4 を簡単に
- x の項: 5x − 3x = 2x
- 数の項: −2 + 4 = 2
- → 2x + 2
分配法則 ― かっこを外す
は「(x + 3) が 2 セット」。x が 2 個と 3 が 2 個 → 2x + 6。
かっこの前の数を 中の全部の項にかける。
2(x + 3) = 2·x + 2·3 = 2x + 6
↑─────↑ ↑──────────↑
例 2: −3(2x − 1)
−3 × 2x = −6x、−3 × (−1) = +3 → −6x + 3
(後ろの項にも −3 をかけるのを忘れない。符号も変わる)
項のかけ算・わり算
- 3x × (−2): 係数どうしをかける → 3 × (−2) = −6 → −6x
- 12x ÷ 4: 係数をわる → 12 ÷ 4 = 3 → 3x
式の値 ― 文字に数を入れる
例 3: x = −2 のとき 5x − 3 の値
x のところに −2 を入れる。負の数は かっこをつけて: 5 × (−2) − 3 = −10 − 3 = −13
かっこをつけないと「5 − 2 − 3」と読み違える。
練習してみよう
- を簡単に → 4x − x = 3x、3 − 7 = −4 → 3x − 4
- を展開 → −6x + 8
- のとき の値 → 2 × (−3) + 5 = −1
- → −12x
- → 3x
よくある間違い
- × 3x + 2 = 5x → 同類項でないものはまとめられない。3x + 2 のまま
- × −3(2x − 1) = −6x − 1 → 後ろの項にも −3 をかける。−6x + 3
- × x = −2 のとき 5x を「5 − 2 = 3」→ 5x は 5 × x。5 × (−2) = −10
- × −(x − 1) = −x − 1 → かっこの前が − なら中の符号が 全部 変わる。−x + 1
練習の前に
同類項のまとめ、展開、式の値、項のかけ算・わり算が 20 問。
式で答える問題は 2x+3 のように入力(項の順番や書き方が違っても同じ式なら正解)。値は整数で。