図形と方程式(点と直線・円)― 図形を座標で計算する
まず、身近なところから
中学では「2 点間の距離」「直線の式」を座標で扱った。高校では 円 も式で表し、「点と直線の距離」「線分を 2 : 1 に分ける点」を公式で出す。
図形の問題を「式の計算」に変えてしまうのがこの単元。コンパスや定規の代わりに、代数で図形を扱う。
2 点間の距離
A(x₁, y₁)、B(x₂, y₂) の距離は三平方の定理から
例 1 A(1, 2)、B(4, 6) → √(9 + 16) = 5
内分点 ― 線分を m : n に分ける点
A から B に向かって m : n に分ける点 P は
A ────────●──────── B
m P n
P は A から m/(m+n) だけ進んだ点
覚え方: 分子は「たすき」(x₁ に n、x₂ に m)、分母は m + n。中点は m = n = 1 で (x₁ + x₂)/2。
例 2 A(1, 0)、B(7, 0) を 1 : 2 に内分 → (2 × 1 + 1 × 7)/3 = 3
直線
- 傾き a、y 切片 b: y = ax + b
- 点 (x₁, y₁) を通り傾き a: y − y₁ = a(x − x₁)
- 一般形: ax + by + c = 0(傾きが定義できない縦線 x = 3 も表せる)
平行と垂直
- 平行 ⇔ 傾きが等しい
- 垂直 ⇔ 傾きの積が −1
例 3 y = (2/3)x + 1 に垂直な直線の傾き → −1 ÷ (2/3) = −3/2(逆数にして符号を変える)
点と直線の距離
点 (x₀, y₀) と直線 ax + by + c = 0 の距離は
● (x₀, y₀)
│ d
───────┴─────── ax + by + c = 0
「点の座標を直線の式に代入した値の絶対値」を「係数の √(a² + b²)」でわる。
例 4 (1, 2) と 3x + 4y − 1 = 0 → |3 + 8 − 1| ÷ 5 = 10 ÷ 5 = 2
円
中心 (a, b)、半径 r の円は「中心からの距離が r の点の集まり」。距離の式を 2 乗して
一般形から中心と半径を読む
x² + y² + lx + my + n = 0 の形は、x と y それぞれ 平方完成 する。
例 5 x² + y² − 4x + 6y + 4 = 0
(x² − 4x) + (y² + 6y) = −4
(x − 2)² − 4 + (y + 3)² − 9 = −4
(x − 2)² + (y + 3)² = 9 → 中心 (2, −3)、半径 3
円と直線の位置関係
中心と直線の距離 d と半径 r を比べる: d < r で 2 点で交わる、d = r で接する、d > r で離れる。
軌跡と領域
「条件を満たす点の集まり」を式にしたものが 軌跡。不等式 y > x + 1 は直線の上側の 領域。境界線のどちら側かは点を代入して確かめる。
練習してみよう
- A(−2, 1)、B(3, 13) の距離 → √(25 + 144) = 13
- A(2, 0)、B(8, 0) を 2 : 1 に内分する x → (1 × 2 + 2 × 8)/3 = 6
- y = −4x + 3 に垂直な傾き → 1/4
- (2, −1) と 5x + 12y + 6 = 0 の距離 → |10 − 12 + 6| ÷ 13 = 4/13
- x² + y² + 2x − 8y + 8 = 0 の中心 → (x + 1)² + (y − 4)² = 9 → (−1, 4)、半径 3
- (1, 5) と (3, 9) を通る直線の y 切片 → 傾き 2、5 = 2 + b → 3
よくある間違い
- × 内分点で分子を m x₁ + n x₂ にする → たすき: n x₁ + m x₂
- × 垂直な傾きを「符号を変えただけ」にする → 逆数 にして符号を変える
- × 点と直線の距離で絶対値を忘れる → 距離は正。| | をつける
- × 円の一般形で中心を (−2, 3) と読む → (x − 2)² は中心 x = +2。符号に注意
練習の前に
距離、内分点、垂直な傾き(分数可)、点と直線の距離(分数可)、円の中心・半径、2 点を通る直線の切片が 20 問。
公式に代入する前に「どの公式か」を図で確認する。