一次不等式

一次不等式 ― 「範囲」を求める方程式

まず、身近なところから

1 個 120 円の品物を、150 円の箱に入れて、合計 2000 円 以下 にしたい。何個まで買える?
「= 2000」ではなく「≦ 2000」。答えは 1 つの数ではなく「15 個まで」という 範囲 になる。
これが 不等式。解き方は方程式とほぼ同じで、違いは 1 か所だけ。

不等号の意味

記号意味例
<より小さいx < 3(3 は含まない)
>より大きいx > 3
≦以下x ≦ 3(3 を含む)
≧以上x ≧ 3

不等式の性質 ― 負の数でわると向きが変わる

方程式と同じく、両辺に同じ操作をしてよい。ただし

 両辺に同じ数をたす・ひく      → 向きはそのまま
 両辺に正の数をかける・でわる  → 向きはそのまま
 両辺に負の数をかける・でわる  → 向きが 逆 になる ← ここだけ注意

なぜ逆になる? 2 < 5 の両辺を −1 倍すると −2 と −5。数直線で見ると −2 の方が右(大きい)。−2 > −5。負の数をかけると大小関係がひっくり返る。

手順

例 1: −2x + 3 > 11

  1. 3 を移項: −2x > 8
  2. 両辺を −2 でわる(負なので 向きが変わる): x < −4

例 2: 3x − 5 ≦ 7
3x ≦ 12 → x ≦ 4(正の数でわるので向きはそのまま)

連立不等式 ― 両方を満たす範囲

例 3: x > −2 かつ 3x ≦ 12
2 つ目は x ≦ 4。数直線に両方かいて 共通部分 をとる。

 x > −2 :      ○────────────────▶
 x ≦ 4  :  ◀────────────────●
           ─┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼─
           −3  −2  −1   0   1   2   3   4
 共通:         ○───────────────●    → −2 < x ≦ 4

整数解は −1, 0, 1, 2, 3, 4 の 6 個。

整数解の個数の数え方

端を含むかどうかで 1 個ずつ変わる。○(含まない)と ●(含む)を数直線に書いて確認する。

最大の整数

例 4: 3x < 20 を満たす最大の整数
x < 20/3 = 6.66…。これより小さい最大の整数は 6。
もし 3x < 21 なら x < 7 で、7 は含まないので最大は 6(わり切れるときは 1 つ手前)。

文章題

例 5 冒頭の問題
120x + 150 ≦ 2000 → 120x ≦ 1850 → x ≦ 15.41…。x は個数なので整数。最大 15 個。

練習してみよう

  1. 4x − 7 > 9 → 4x > 16 → x > 4(k = 4)
  2. −3x + 2 > 14 → −3x > 12 → x < −4(k = −4)
  3. −1 < x ≦ 5 を満たす整数 → 0〜5 の 6 個
  4. 5x < 32 の最大の整数 → x < 6.4 → 6
  5. x > 1、2x ≦ 14 の整数の最大値 → 1 < x ≦ 7 → 7

よくある間違い

練習の前に

解の境界値、整数解の個数、最大の整数、文章題、連立不等式が 20 問。答えは整数。
負の数でわったら向きを変える。整数解は数直線に ○● を書いて数える。